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マーティン・スコセッシの『カジノ』から名言をいくつかご紹介

マーティン・スコセッシの『カジノ』から名言をいくつかご紹介

華やかに輝くラスベガスですが、一皮むけば、そこには容赦ない現実があります。ラスベガス的ライフスタイルのあらゆる側面にまつわる記憶があります。ラスベガスにおける暮らしやギャンブルは独特かつ特別なライフスタイルと考えられていますから、それに憧れ、そうしたライフスタイルを選ぶ人も少なくありません。カジノやギャンブリングの人気は圧倒的なのです。

 

映画『カジノ』は、サムと呼ばれるカジノ経営者の見事なまでの出世と零落を追っています。サムはイタリアンマフィアに誘われてラスベガスに移り住み、架空のカジノ「タンジール」を経営します。登場人物のセリフを通して、ラスベガスにおけるギャンブルやギャング、恋愛について数々の名言が聞けます。今では伝説となったこれらの名言を、ここにいくつかご紹介します。どうぞお楽しみください。

 

  1. 「彼女は人の世話のやき方を知っていた、そしてそれがラスベガスの本質だ。ベガスはキックバックの街なのだ」

エースは「タンジール」カジノを大変愛していますが、この愛にまさるものが1つだけあります。それはジンジャーに対する愛です。エースの執拗で独占的とも言える愛により、ジンジャーは出会ってから間もなくエースの妻となります。アカデミー賞にもノミネートされたシャロン・ストーンが、ジンジャーをプロの人物として演じています。エースはまた、既婚の男に近づき、一定量の酒や薬を飲ませ、数日間眠らせないようにしておいてからその男の現金に手をつけるという、ジンジャーの見事な才能にも感服しています。

 

  1. 「自分は単に合法的であるというだけではない。カジノ経営を通じて、人に夢を売っているんだ」

スコセッシは『カジノ』の中で、映画製作やハリウッドに対する幻想についても数多く描いています。その中でも最もパワフルな場面の1つが、エースが初めてタンジールに足を踏み入れる場面を描いたオープニングです。上のセリフでも分かるように、エースはカジノに就職することを正当なキャリアの機会と捉えており、カジノでの生活は夢を売ることと同じだと考えています。これはハリウッドのイメージを喚起させます。カジノという壮大な幻想、そして人がカジノで遊ぶ際に賭けているのは前向きのファンタジーなのだという見方を、文脈としてよく理解させてくれる名言です。

マーティン・スコセッシの

  1. 「誰かを実際に好きになったら、相手を信頼しなければならない。それ以外に方法はない。自分が所有し、自分のものであるすべてについて、その鍵を相手に与えなければならない」

これはエースの視点です。エースは、妻を信用しすぎるという悲劇的なミスを犯してしまいます。観客の視点から見ると、エースは自分の考えをジンジャーに押し付けていることがよくわかります。そして、ジンジャーはそんなことなど最初から望んでいなかったことも。

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